13 東京都の鬼瓦

大都会東京は、米軍による大空襲で焼け野原にされて、再建された寺院もほとんどが鉄筋コンクリートになって、鬼の棲み家でなくなりました。足を棒にして歩き回っても、東京で鬼面文鬼瓦を発見するのは至難のわざです。
しかし、わずかな巨大寺院では、鬼面文鬼瓦を大事にしてくれています。港区芝の増上寺、大田区池上の本門寺、台東区浅草の浅草寺などです。
文京区の湯島聖堂は寺院ではなく、孔子を祀ったところで、中国風の独特な建物があります。大成殿の大棟には鬼龍子(中国の鬼瓦)があり、また鬼犾頭(きぎんとう)と呼ばれる鴟尾(しび)に水煙の付いた造作物が載っており、ともに伊藤忠太博士の作品です。また斯文(しぶん)会館の屋根には、中国風の鴟吻(しふん)と想像的怪獣が載っています。みんな伊藤忠太博士の作品ですが、鬼瓦の仲間です。鬼犾頭は日本中でここと福島県会津若松市の会津藩校日新館の屋根にあるだけのようです。

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